February 29 2024

事務所設立20周年 道具はいつも有合わせに

事務所設立20周年のお祝いに、茶趣ある京のお宿へ。
一見ながらとてもご丁寧にもてなしていただきました。まさに利休の「茶はさびて 心はあつくもてなせよ…」という茶の湯の精神そのものを体現しているお宿でした。

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February 21 2024

にほいおこせよ、梅の花

吉備津神社へ旧正月に初詣。
紅梅の借景に国宝の本殿とは、これまた乙なもの。

紅梅のやさしく上品な甘い香りがほんのり。

平安時代初め「花」と言えば梅の花。古今集以来、梅の花は香りと結びついて歌に詠まれてきました。そう言えば古今集の撰者・紀貫之の歌にもありますね。
「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほいける」

この年になってくると不思議と先人たちの悠久の美意識に少しは共感できるようになるものですなぁ。

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February 19 2024

西行と児島

旧暦2月16日は西行法師の忌日「西行忌」。
あまりにも有名なあの「願わくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ」のまさに釈迦の入滅した日の翌日、如月の望月の日である。

西行は生涯2度岡山を訪れている。2度目は嵩徳院の讃岐白峯御陵に参拝し御霊を鎮めるためと弘法大師の遺跡を巡礼するために向かった讃岐への道中に備前の児島(日比・渋川)に立ち寄っている。

そこで詠んだ歌「下り立ちて浦田に拾ふ海士(あま)の子はつみ(つぶ貝)より罪を習ふなりけり」。仏者の西行からしてみると、つぶ貝を無心に殺生している子供たちを罪とみなすのか、それとも生の営みとみなすのか。どちらかというと後者に憐憫と慈愛を込めて詠んだのではないだろうか。

人が生き延びる前では仏法さえも無力である。いわんや法律をや、である。

まるで今の世相を詠んでいるかのようだ。

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February 17 2024

和を創造する

表町商店街でパスタ食堂アントロワ、アンソレイユやグラハムマーケットなどを経営する株式会社和創さんのロゴマークをデザインさせていただきました。

「文字よりも古いコミュニケーション手段」と称され、表現方法として人類で重宝されてきた「地図」をモチーフに、社員一同、悲喜交々、様々な道(経験)を歩みながら、「和」と「輪」を創造する様子を表現しています。
また最初は中村社長一人でスタートし、徐々に増えて行った仲間とともに、切磋琢磨しながら心技体の質を上げ、さらに新たな道を見つけ止まることなく進んできた、アドベンチャー的な和創の軌跡を地図に見立てて表現。
さらに地域に根差した企業でありたいとの想いから、お客様、取引先などを含めたその街全体とともに成長、発展していく様子をイメージしています。
未知なるものへの挑戦とさらなる高みを目指し、さあ、まだまだ冒険を続けよう!
という意味を込めています。

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February 15 2024

柚木沙弥郎のエースホテル

先日小澤征爾さんの訃報に衝撃を受けましたが、グラフィックデザイナーの私としては染色家・柚木沙弥郎さんの逝去にも大きなショックを受けました。

101歳という大往生。染色家として誰もが心をくすぐられる温かい作品を数多く遺されました。
染色のほかにロゴやパッケージなどデザインも多く手掛けられています。近年では「エースホテル京都」、近場では大原美術館や倉敷民藝館のロゴが有名です。
柚木家は代々備中松山藩の重役を務め、おじい様とお父様が藩の飛び地である岡山県浅口郡玉島(現倉敷市)のご出身ということで岡山には縁があり、学徒出陣から復員後、大原美術館に勤められていました。そこで「民藝」と出会い、柳宗悦から芹沢?介を紹介され、弟子入りして染色を本格的に学んだそうです。

柚木沙弥郎さんの表現の特徴の一つは「暮らしの中で必要なものを使いやすく、美しく作り出すこと」。これはデザインの本質でもあり、グラフィックデザイナーとして目指している像そのものです。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

シアトル発のエースホテル京都と柚木沙弥郎、意外にもベストマッチです!

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February 13 2024

琉球舞踊と組踊

先日岡山芸術創造劇場ハレノワで公演された「琉球舞踊と組踊」を観てきました。
「琉球舞踊」と「組踊」は琉球王国時代に首里王府が中国皇帝の使者・冊封使(さっぽうし)の歓待儀式であり、どちらも国の重要無形文化財に指定されており、組踊はユネスコの無形文化遺産にも指定されています。
雅で洗練された悠長な舞や衣装と庶民的雰囲気で明るく滑稽な踊りが混じり合った、日本舞踊とはまた違った琉球独特の古典芸能に魅了されました。

今回公演の宣伝美術を担当させていただきました。お客さんもたくさん入っていて一安心です。当日配布された詞章や意訳、出演者紹介などが記載されたパンフレットもデザインさせていただきました。アンケートによれば広報デザイン物が結構好評だったようで、これまたうれしい限りです。

デザインという仕事はほんと様々な文化や産業と触れ合う機会の多い仕事で、知見が広がる実に楽しい職種です。

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February 10 2024

フランク・ロイド・ライトの風景

フランク・ロイド・ライト展。日本では四半世紀ぶりの回顧展。
ライトは自然をインスピレーション源とした独自の有機的建築理論を打ち立て、建築と周辺環境との深いつながりを明確に表現しようと試みた。

中でも日本の伝統文化に魅了された彼は7度にわたって来日し、東京から名古屋、京都、大阪、奈良、神戸を周りの、さらに瀬戸内の城下町であるここ岡山を経て四国へと向い、道中名だたる寺院、集落、とりわけ庭園を巡っている。
ライトは日本建築が周辺環境と密接に関係していることに感銘を受け、建物と風景、人工物と自然が一体となって継ぎ目のない全体像となっていることを指摘し、日本の建築は「あるべき場所にある岩や木のようだ」と言った。

近代建築へのアンチテーゼである落水荘[カウフマン邸]や二代目帝国ホテル東京などライトの代表作に、日本の伝統文化や建築は大きく影響している。

またライトは「大地こそ建築の最も簡素な形態である」と述べたが、ライトの言う有機的建築とは単に自然との共生を意味するだけでなく、建築と人、社会、環境との関係性を考え続けることであり、畢竟建築とは物質も観念も体も成さない風景としての建築を建築することではないかとさえ思う。
個人的にはグラフィックデザインも風景の中に埋もれるくらいのデザインが良いと思っていて、その上で何処か、何か素敵で周りとちょっと違うなと思われる岩や木を創りたいと思う。

パナソニック汐留美術館 で3月10日まで。
その後青森県立美術館に巡回。

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February 8 2024

琉球舞踊と組踊

2月11日(日・祝)に岡山芸術創造劇場ハレノワで「琉球舞踊と組踊」が開催されます。
琉球王朝の宮廷から明治以降の市井まで、各時代の背景によりうまれた多様な〈琉球舞踊〉。琉球国王の代替わりの際に訪れる中国からの使者・冊封使をもてなすために琉球王朝で創作された、音楽・台詞・所作からなる式楽〈組踊〉。
国の重要無形文化財、ユネスコの無形文化遺産にも登録され、世界的にもその価値が高く評価されています。

今回フライヤー、ポスターなどのデザインを担当させていただきました。

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February 5 2024

黒から白へ

夜半の都庁。
なかなかのブラックぶり。
夜が明ければ、そこには富士の高嶺の白妙が。

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February 3 2024

感動の数

水が地下から湧くように人が溢れ出てきた。
これだけ多くの人に自分達の作品を聴いてもらえ、感動してもらえたら、ミュージシャンにとってはたまらなくうれしいだろうな。
デザインもどれだけ多くの人を楽しませるかだな。

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February 1 2024

下津井の宿

下津井宿の視察。
今夏にオープン予定です。
デザイン&アートディレクションを担当させてもらいます。

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January 28 2024

JAGDA知財権セミナー岡山扁

今月10日(土)に岡山にてJAGDA知財権セミナー[岡山編]「クリエイターのための知財権Q&A」を開催します。
そのための最終打ち合わせを東京ミッドタウンのJAGDA事務局で行いました。
次期JAGDAの顧問弁護士?と目される若手弁護士の前原一輝先生と創作保全委員会の味岡委員長が登壇されます。私はまだまだ新米の下っ端なので、今回登壇する予定はありませんが、地元岡山での開催なので陰ながらサポートできたらと思います。
久ぶりに岡山や中四国メンバーにお会いできるのを楽しみにしています。
まおかげさまで満席となったようです。

日 時:2024年2月10日(土)14:30−17:30
会 場:蔭凉寺(岡山市北区中央町10-28)
定 員:70名
参加費:無料(要申込)

プログラム:
14:30-15:40 第1部 知財権トークセッション
15:40-16:00 第2部 セミナー広報物プレゼンテーション
16:10-17:30 第3部 著作権Q&A
*時間・内容は変更になる場合があります。

主 催:公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)創作保全委員会+中四国ブロック
企画・運営:JAGDA中四国ブロック

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January 5 2024

創業20年

寒中お見舞い申し上げます。

年始のご挨拶に替わり失礼致します。

本年、私どもは開所から丸20年、
そして写真とデザインを綴った「田中」も創刊からなんとか12年目を迎えることができました。
それまでは何事も長続きしない凡庸な人生でしたが、
デザインと巡り合って20年、デザイナーとしてもどうにか成人を迎え、人並みに社会の一員なれたような気がします。
とはいえまだまだ未熟。これからも徐々に大人の味を醸し出しながらも、童心に帰って適当に楽しくデザインをやっていきたいと思います。

今年も拙い文とデザインにお付き合いください。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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2023.12
2023.11
2023.9-10
2023.7-8
2023.6
2023.5
2023.4
2023.3
2023.2
2023.1
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