April 29 2023

壬生のブランド力

それは土砂降りの雨の日だったという。
文久三年九月十六日。時は子の刻というから今でいう午前零時頃。
濡れた黒の道着を身に付けた四人の浪士が刀をかざし壬生の八木源之亟邸に静かに、しかし俊敏に流れ込む。住人と居候は寝静まり、雨音しか聞こえない。そこへ突然障子を勢いよく開ける音が一堂に響くと同時に、まな板の魚を包丁で刺したような鈍い音がした。何度も何度もした。

新選組初代筆頭局長・芹沢鴨は衝立の六曲屏風を布団の上へ押し被せられ、うえから何度も刀を突き刺された。それでも逃げようと隣の八畳間へ逃げ込んで子供の手習机につまずいて倒れるとそれきり絶命してしまった。天井や襖、四方に赤い血が飛び散り、畳は血の池、真っ赤に染まっていた。
同衾していた妾のお梅は一太刀で首をやられ、皮一枚残ったきりであった。
芹沢の腹心、平山五郎は泥酔して眠っていて無抵抗のままやられ、首は全く胴から離れていた。

そうここ京都・壬生の八木邸は四人もの命を奪った歴とした凄惨な殺人現場なのだ。
殺されたのが芹沢鴨、襲ったのが土方歳三、沖田総司など新選組の志士でなかったら恐ろしくて近づくことなんて到底できやしないし、とっくに心霊スポットか事故物件になっているだろう。
しかしそこはさすが新選組の恐るべしブランド力。芹沢鴨粛清 から160年近くなる今でもこの殺人現場は存在するどころか、観光地となっている。なんとも奇怪な場所だ。そう言う自分も今回ニ度目の訪問。
ブランドというのは殺人現場でさえ名所としてしまう、驚異のパワーを持っている。

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April 28 2023

文春

岡山県立美術館で和田誠展。

中でも圧巻だったのは40年間2000冊にも及ぶ週刊文春の表紙作品だが、これら都会のメルヘンを意識して描いたと言う空想的で創造的な作品をひとつめくれば、その分だけ都会のメルヘンな世界を現実に追い求めてたがために、世の中の正義党から抹殺された数多くの著名人がいると思うと、幾分複雑な想いがしないでもない。

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April 25 2023

土門と深瀬

東京都写真美術館(TOP MUSEUM)で土門拳と深瀬昌久。

土門拳は69歳で脳血栓を発症後、11年間昏睡状態の後、死去。
深瀬は58歳のとき階段から転落し、重度の記憶障害と失語症という後遺症を負った。以後78歳で亡くなるまで二度とシャッターを切ることはなかった。
さぞかし無念だったろうとも思うし、写真家人生を完遂してその時を迎えたのかもしれないとも思うが、植田正治やソウル・ライターのように人生を謳歌した晩年の穏やかさは、やはりないように感じる。

深瀬は学生時代、土門拳のリアリズムに影響を受けている。
この二人の写真展が同時開催されているのは果たしてただの偶然なのか?

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April 25 2023

ggg

ギンザグラフィックギャラリー。
銀座のど真ん中にあるグラフィックデザイン専門のギャラリー。
今日もたくさんの来場者でした。
営利、非営利問わず、いろんな活動において、「デザイン」と言う方法論を意識してもらえたら民度は上がるはず。文化・芸術と謳っているものは特に。

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April 20 2023

今日は二十四節気「穀雨」。
若葉萌える新緑の季節です。

岡山大学にも緑が溢れています。
コミュニケーションマークをデザインさせてもらって以来、勝手に第二の母校だと決めています!笑

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April 19 2023

言葉と写真で伝えるというデザイン

中之町商店街のウェブサイト「商人リスト」の取材を久しぶりに担当させてもらいました。
今回は中之町を代表する創業70有余年の老舗で銘店の「食堂やまと」さんと、かたやオープン1年半の新店「en.珈琲焙煎所」さん。
食堂と珈琲。親子と夫婦。営業形態は違えど、「信頼」と「やりがい」という前もって決めていない合い言葉で結ばれている素敵な商いの職人さん達でした。後日公開。

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April 10 2023

京の大仏

日本の大仏と言えば「京の大仏」。と言われてもピンと来ないと思いますが、秀吉の時代から江戸時代前半まで、焼失された東大寺に代わり日本一の高さ・規模を誇っていた大仏が京の都・方広寺にあったんです。
そう「国家安康 君臣豊楽」と言う梵鐘の銘文を巡り家康の怒りをかった鐘銘事件があったあのお寺。

造立の度に地震や落雷により被害を受け続け、最後は昭和48年の火事により今は跡形もありません。日本で恐ろしいものの例え「地震、雷、火事、オヤジ」の全ての災難を受けた存在感として有名だとか。もちろんオヤジとはあのたぬき親父のことです!笑

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April 8 2023

野の花農園視察

農園視察。
今年もまたシャインマスカットの季節がやってきます。
にわかに信じ難いかもしれませんが、ここは歴として政令指定都市・岡山市南区です。笑

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April 3 2023

岡山中央病院コミュニケーションマーク

社会医療法人鴻仁会・岡山中央病院さんのコミュニケーションマークをデザインさせていただきました。

コピーは「あなたと共に。」
これは金重理事長が最も大切にされている言葉の一つです。
患者さんを医療技術的に治療することが病院の重要なな役目ですが、それ以上に大切なものは、患者さんに心から接するその心。実は私達医療者としてできることはほんの少しで、できることと言えば患者さんやそのご家族に関心を持って、ただ傍にいて微力ながら力を尽くすことだと言われます。
患者さんに心から関心を持って寄り添い、支援すること。それが「あなたと共に。」です。

マークはOkayamaの「O」とCentral, Care,Creation, Communicationなどの「C」をモチーフに、患者さんに寄り添うその「こころ」を表現しています。
色については特定せず、場面に応じて、また好みに応じて適切な色を使用します。

このコミュニケーションマークは既存ロゴマークと併せて、患者さんや地域の方々と円滑で良質なコミュニケーションのさらなる増進を目的に、患者さんの想いを聞く場面、地域の方々に想いを伝える場面などに使用します。

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2023.3
2023.2
2023.1
2022.11-12
2022.10
2022.8-9
2022.6-7
2022.4-5
2022.2-3
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