October 28 2023

福武教育文化賞授賞式

本日は福武教育文化賞の授賞式でした。
数年ぶりに懇親会も開催され、久しぶりにお世話になった方、ご無沙汰している方とお話ができて、懐かしく、楽しいひと時でした。
受賞された皆様、本当におめでとうございます!
今年も贈賞式パンフレットや新聞広告(山陽新聞28日朝刊)などをデザインさせていただきました。

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

October 25 2023

魯山人とデザイン

「器は料理の着物である」。着物が女性にとって命であるように、器は料理にとって命であるという、あまりにも有名な北大路魯山人のこの言葉に多分に漏れず感銘を受けた。
いうまでもなく魯山人は書家・篆刻家として出発しながら絵画・陶芸・漆工芸など多方面に卓越した審美眼を輝かせ、「食」を総合的な芸術に高めた料理人だ。器だけでなく、火鉢や行燈、風呂場のタイルや便器などもつくり、終生美食の場を演出した。同じ料理でも器や場、そして誰と食べるかで味はすっかり変わるという。
民藝運動を起こした美学者・柳宗悦は「もし食物が純粋に肉体的な求めであるなら滋養さえあれば事は足りよう。味は良くとも見た目が悪ければ食欲が減退し、消化機能を衰えさせ、栄養価を下げる」と述べる。さらに「料理だけでなく、器や食卓を飾って食事することは、消化を活発にさせ栄養を増進させる。唾液や胃液の分泌が料理の内容や形態に左右されるのは事実だ。食欲は体の求めであり兼ねてまた心の求めだ」と。料理を器や場にこだわって楽しく食べることは、心理的に有効な作用を促し、生理的にも機能的でかつ合理的な至福の営みである。
星岡茶寮で高尚な料理を提供していた魯山人だが、真髄は日常料理の美化だった。ふだんの家庭の日々の料理をいかに美しくするか。家庭の料理が滅びると不健康な人間が多くなると危惧している。そして時には空輸する程食材を厳選し、いじり過ぎず素材を活かしてシンプルで素朴に心を込めて料理をする。これらは料理人魯山人の淵源であり、金科玉条であった。このことは経営とデザインの関係にも通底する。

料理を「経営」に置き換えてみる。経営の主体事業が料理であれば事業を引き立たせる(盛り付ける)器は、理念や建築、そしてロゴマークなどのビジュアルデザインであろう。それらに美的センスや教養、審美眼などが加わって「美食」、つまり文化芸術的、道徳的そして社会的価値のある企業に昇華できる。

グラフィックデザイン界の巨匠・亀倉雄策は生前こういった。「デザインは条件の連続であり、その条件を生かすのがデザインである。デザインはその条件を逆に利用するところに本質がある。もっと事業家はデザイナーに近寄り。デザイナーは事業そのものに近寄るべきだ。そして大衆をして、デザインとは新しい生活の美術であると悟らしめるべきである。」

魯山人の審美眼と料理への慧眼は、経営のみならず畢竟人類普遍のバイブルである。

「生誕140年・和の美を問う 北大路魯山人 展」
何必館・京都現代美術館で12月24日まで開催中。

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

October 16 2023

蓮昌寺と備前法華

岡山市中心部の繁華街に位置する蓮昌寺でとあるデザイン媒体の打ち合わせ。蓮昌寺はいわゆる備前法華の中心道場として栄えた日蓮宗の巨刹で、山号は仏住山、開山は日蓮の直弟子、日像。その高弟大覚大僧正が備前地方での布教活動を行い、これに帰依した備前の領主松田左近将監元喬により、一三三五年頃創建されたと伝えられています。
かつては檀家七干を有したといわれ、一万坪におよぶ境内地には国宝の本堂をはじめとする七堂伽藍が萱を並べ、その偉容を誇っていましたが、第二次世界大戦の戦火で灰燼に帰しました。

日蓮宗と言えば、絵曼荼羅が有名ですが、絵曼荼羅はデザインの役割とよく似ています。
ご存じのように開祖・日蓮は他宗派特に浄土教を激しく追及したので、四度の法難を蒙り、佐渡島へ配流されるなど、評判は良くありませんでした。日蓮の入滅後、直弟子の日像が京都へ伝道するも当然比叡山から迫害を受けて、洛中を追放されました。
それでもあきらめず後醍醐天皇から綸旨を賜って京都での伝道活動が公認されました。その伝道活動では洛中の有力な商工業者など市井の人々の間に積極的に法を広めていったのですが、そこで活躍したのが絵曼荼羅です。
それまでは曼荼羅本尊と言う題目「南無妙法蓮華経」の文字を中心に、様々な仏神の名を文字で配置したもので、今一とっつきにくいものでしたが、日蓮像や四天王を絵画としてビジュアル的にわかりやすく、親しみやすい表現へと工夫されました。
その甲斐もあってか岡山では備前法華として日蓮宗の寺院が現在でもわりと多く存在します。江戸時代には池田光政の廃仏興儒や不受不施派の大弾圧など儒教立国の理想のため、半数以上が淘汰されましたが、そうした法難にも負けずここ蓮昌寺も連綿と歴史を紡いでいます。
それも絵曼荼羅というデザイン手法で多くの市井人の心を掴んだからなのかもしれませんね。
八木さん違ってたらすみません。

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

October 14 2023

関東にて

週末は東京ミッドタウンでJAGDA創作保全委員会に参加した後、千葉の歯科医院の現場でサインの検討。
今週はほとんど岡山にいなかったなぁ。

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

October 10 2023

意外

意外って言ったら失礼だけど、
意外と楽しめる京都タワーと京都駅!

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

October 10 2023

大聖寺と寒梅館

烏丸今出川にある尼門跡寺院・大聖寺。今年の5月、明治天皇の后、昭憲皇太后のロングドレスが修復終えて、上皇后さんが見学に行かれたことでも話題になった寺院です。

京都御所の乾の方角に位置し、かつてここは足利将軍家の邸宅・花の御所があったところで、現在は同志社大学今出川キャンパス寒梅館に隣接しています。
正直今はかつての面影はありませんが、由緒ある歴史に思いを馳せると何か感慨深いものがあります。

ところで全く話は変わりますが、この寒梅館の最上階にあるフレンチレストランのランチがおすすめです!比較的リーズナブルな上、美味しくてボリュームがあり、さらに景色も良い!東側は同志社大学や相国寺を眼下に大文字や妙法の東山の山並み比叡山などが展望できますよ!

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

October 10 2023

相国寺

激務の時こそ、しばしの休息。

京都五山第二位の名刹、萬年山・相国寺。
何度来ても心と頭に、新たな発想を恵んでくれます。

現在、秋の特別拝観中!

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

September 26 2023

恋の予感、あなたをもっと知りたくて。

今、岡山で注目されている施設「岡山芸術創造劇場ハレノワ」で打ち合わせ。
新しくて、明るく気持ち良い空間なので、自然と足取りが軽やかになりますね。デザインにも影響しそう。笑

ところでどうでもいい話ですが、今月14日(土)に薬師丸ひろ子、そして翌日15日(日)にはなんと玉置浩二のコンサートがあるようですよ。
まあ偶然でしょうけど、ハレノワきっかけでもしかしたら…笑

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

September 22 2023

千葉の歯科医院

東京で歯科医院のロゴマークをプレゼン。
議論、修正、検討を重ね、また一つ、新しいロゴマークがこの世に生まれました。
晩秋、千葉市に開院予定です!

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

September 13 2023

写真と著作権

JAGDA創作保全委員会。
11月3日(祝金)に東京ミッドタウンで開催される今年度のJAGDA著作権セミナーは、グラフィックデザインと写真と著作権についてです。基調講演は浅葉克己さん。
日本広告写真家協会と日本写真著作権協会のご協力を得て開催されます。
詳細はまた後日。

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

September 16 2023

おいしい時間

野の花農園。
今年のシャインマスカットはもう残り僅かですが、今年も大変好評で園主曰く、2003年の開園以来一番の出来と売上だったようです!
若干店頭でも販売してますが、売り切れ御免ですので、お電話をされて行くのがおすすめです!
今年もDMのデザインを担当しています。

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

September 8 2023

ビアガー電

食堂・ぽん太の横田都志子さんと宇野バス・宇野社長のお誘いで初めて「ビアガー電」に。
両備の小嶋会長も同乗され、同じく同乗された岡山市交通担当の方、山陽新聞の岡山さんらと岡山の未来の公共交通談義に。宇野社長熱く語られています。
そしてなぜかテレビ取材も入ってます!

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

September 3 2023

天譴論

災害は天が地上の人間に下した戒めである。これを天譴論(てんけんろん)と言う。

一昨日の9月1日で関東大震災から100年になるが、大震災の7日後の9月8日に渋沢栄一は「帝国の文化は進んだが、この文化は道理にかなっているのか?天運にかなっているのか?近来の政治は私利私欲に走っているのではないか、考えてみるべきだ」と天譴を語った。

また北原白秋は「天意下る」と題して次の一首を詠んでいる。
「世を挙り 心傲ると 歳久し 天地の 譴怒いただきにけり」

さらに「代表的日本人」の著者であり、敬虔なクリスチャンである内村鑑三の日記には、「我等の説教を以てしては到底行ふこと能わざる大改造を、神は地震と火とを以て行ひ給うたのである」と書いて、人類の歴史には、度々滅亡があったが、それは救いのための滅亡だったと考えるべきだと説いた。

災害から学ぶことは耐震・耐火、避難・救助方法、そして人工物の脆弱さ、人の無力さ優しさなど多々あるが、本質はまさにそこだと思う。
過酷ではあるが、欲にまみれた不遜で鈍感な人間に対し、神が知らしめてくれているのだ。
地球は人間だけのものではない。

参考文献:保阪正康「不可視の視点」
写真:田中園子

Copyright(C) QUA DESIGN style. All rights reserved.

2023.7-8
2023.6
2023.5
2023.4
2023.3
2023.2
2023.1
2022.11-12
2022.10
2022.8-9
ランドスケープ・公園広場計画都市計画・まちづくりサイン計画インテリア・リフォーム建築プロデュース+トータルデザイン建築CGパースウェブサイトグラフィックツールブランド戦略