おおもとピアノサロン
ピアノサロンのブランディング。 グラフィックデザイン、空間デザイン、そしてウェブデザインの三位一体で有機的に連動させれば、1+1+1が5にも10にもなることを「おおもとピアノサロン」は体現してくれている。 ロゴマークは、「おおもと」の「O」をベースに「ピアノ」の「P」と「サロン」の「S」(筆記体小文字)を表している。また音符記号をイメージし動きあるマークとすることで、全体的にピアノを弾く楽しさや美しい響きを奏でる喜びを表現している。シンボルカラーのピンクは教室の洗練された美しさや優しさ、そして気品ある優雅さや良質さを表わしている。また講師陣は女性が中心なので、女性らしさを表現し、生徒や保護者に対して安心感を与えたい。

ロゴマークは“経営の拠りどころ”であり、素敵な出会いをもたらす
「おおもとピアノサロン」のロゴマークは主に二つの大きな役割を果たしている。
開業時掲げた経営方針、想いやコンセプトがしっかり反映されたロゴマークになっているため、日々経営する中でしばしば、想いと現実が乖離しそうな時にマークを思い起こすと軌道修正ができ初心に戻れるそうだ。ロゴマークは常に経営や心の拠りどころになっている。
もう一つはロゴマークが素敵な生徒との出会いをもたらしている点。一概にピアノを習いたいと言っても、生徒や保護者の価値観は多種多様で、良い悪いではなく、どうしても相性の問題は避けて通れない。しかしこのマークを掲げていることで、「おおもとピアノサロン」の方針や想いなどが伝わりやすく、それに共感して入会してくれる生徒が大半を占めるという。そしてそうした生徒とは長い間良好な関係が築けているようだ。
ロゴマークはどのような考えで経営をしていきたいのかを自他ともに示す、いわば門構え的な役割を果たす大切なツールなのだ。


ロゴマークには“伝えたいこと”が凝縮されている
ジェネラルマネージャー・森下高旭氏とピアニストで講師の貴子氏ご夫妻にロゴマークの役割について尋ねてみた。『ロゴマークは“ピカソの絵”ではダメだと思います。例えばピカソの絵は見る人によっては、最高傑作!ユニークで革新的!と思う人がいたり、反対に子供の落書きみたい!自分でも描けそう!と思う人もいるわけです。またピカソ自身は「平和」を象徴した絵を描いていたとしても、それが全ての人に伝わるとは限らないんです。
ロゴマークはそれではダメだと思います。「伝えたいこと」がしっかりとみんなに伝わることがロゴマークの大切な役割じゃないのかと。ピカソの絵を見て色んな感想を抱く人がいるのに対して、ロゴマークはよりたくさんの人に想いが伝わる必要があると思います。普遍性と言いますか・・・。
「おおもとピアノサロン」のロゴマークには、ピアノという伝統ある文化的な楽器に相応しい高級感もあるし、かといって人を寄せ付けない風ではなく、ふわっと優しい色合いと佇まいが見る人をほんわかさせる力もあるし、どことなく楽譜の音符記号のようでもあるし・・・・私たちの伝えたいことが、このマークひとつに凝縮されています。そして、実際生徒さんやサロン利用者の皆さんにかわいい!上質な感じ!って褒めていただけるところを目の当たりにして、やっぱりロゴマークって大事!伝わることが大事!“ピカソの絵”ではダメなのだと実感しています。』



空間づくりで生徒の創造性と心を育む
レッスン環境を大切にしたいということで、音響はもとより空間にこだわった建築となっている。森下夫妻が目指したのは「非日常的な空間」。音楽の世界が「特別な場所」となるよう、なるべく日常の雰囲気とは違い、生活感を限りなくゼロにした空間を演出した。
「非日常的な空間」に触れることで心が癒されたり、特別な場所への憧れが生まれたりと生徒のモチベーションを向上されることができる。また集中力や創造力を育むことにもつながる。一見音楽や実益とは直接関係のないように思われるこうした空間へのこだわりは、サービス的なニュアンスで言われているいわゆる「付加価値」ではなく、もはや実益に直接結びつく「価値」そのものに値する。
初めて訪れた生徒や保護者はドアを開けた瞬間に「きれい!」とか「こんなところでピアノが習えるなんて素敵!」と喜んでくれる。そのリアクションを見るのも一つの楽しみのようだ。
また空間をきれいにしていると、自然とそこに置いてある物を大事に扱うようになる。特に楽器(ピアノ)は緻密で繊細、かつ高価なもの。生徒には物を大事にする心も一緒に養って欲しいと森下夫妻は願っている。




ウェブサイトで世界観と安心感を伝える
「おおもとピアノサロン」の世界観を伝えるロゴマークや名刺、封筒、パンフレットなどのグラフィックデザイン、そして創造性を育むレッスン環境を備えた空間デザインと合わせて大切なものが、紙媒体では伝えきれない詳細な内容や遠方の方にも情報を発信できるウェブサイトだ。
子供にピアノを習わせたい場合、口コミで友人から教室を紹介されても先生の容姿や指導スタイルなど大まかな情報はわかるが、教室の雰囲気や先生の考え方などの詳細は伝わりにくい。習い事は合う合わないが肝心なので、最後はやはり自分の目で確かめたい。そこでサイトがあれば世界観やリアルタイムな情報が確認できるので、安心につながる。これまで数多くのウェブサイトを見てきたが、サイトのセンスや雰囲気、熱量がほぼ実態を反映していると言っても過言ではない。
ウェブサイトにより教室の雰囲気や森下夫妻の想いが明確に伝わり、開業当時から「習ってみたい!」と体験レッスンの申込みが絶えないという。転勤などで引っ越しして来る前にリサーチされることも多いようで、特に効果を発揮している。最初一人だった生徒が現在では160名になり、10年余りで160倍になった!と喜んでもらえた。(笑)


グラフィック、空間、WEBの三位一体
グラフィックデザイン、空間デザイン、そしてウェブデザイン。これら三つのデザイン個々の大切さは言うまでもないが、同時に三位一体で有機的に連動させれば、1+1+1が5にも10にもなることを「おおもとピアノサロン」は体現してくれている。
クライアント/おおもとピアノサロン 写真/田中園子 ウェブデザイン/三宅真人(トライマンデザイン) 建築デザイン/藤原昌彦(バウムスタイルアーキテクト)
